巨匠イングマル・ベルイマンの訃報が入ってきた。
鬼才ミケランジェロ・アントニオー二も相次いでこの世を去った。
映画界に於ける二人を含む巨星の追悼特集としてこの展覧会を開催するというのではないが、時が重なってしまった。
その昔、活動写真とも言われ、庶民を大いに楽しませ、最近まで娯楽の王者として君臨してきた映画は、
そもそもは記録としての動画技術であった筈であり、暗闇の中に繰り広げられる銀幕世界に感嘆と愕きの渦を巻き起こし、
やがてそれとしての地位を確たるものにした。
昭和の極く初期に収集された大正末期の映画ポスター、
そしてこの四半世紀に収集を展開してきた結果を一堂に展示しようというのが今回の狙いである。
それらの中には全くの娯楽の王者としてのみ成立する映画まで、いずれも話題に事欠かない作品である。
ここに展示するポスター群は、作品が映画館で上映されたときの副産物として誕生したものであり、それらは映画そのものよりも、
もっと息長く生き続けることの出来ることを今再び認識しつつ、
それらを介してかつては憧れの対象であったヒロインやヒーローを通じて
俳優たちとの巡り会いを果たす機会が提供できるものと主催者は確信している。
○会期
2007年9月25日(火)から2007年11月3日(土・祝)まで
○休館日
日曜日・祝日
ギャラリートーク
2007年11月3日(日)14:00〜
@京都工芸繊維大学美術工芸資料館
○解説
竹内次男(京都工芸繊維大学美術工芸資料館館長)