衣類:着物等の調査結果
             藤井健三 染織品調査研究会委員
AN番号
1頁へ 33,34,72,73,74,76,77,81,82,87
2頁へ 88,89,92,93,786,1752,1753
一頁
AN 33 34 72 73 74 76 77 81 82 87
画像
名称 紋扇屋染打掛 本紋綸子絞 赤地疋田 赤地疋田熨斗御殿衣 赤地疋田鶴御殿衣 赤地疋田亀甲鶴色入御殿衣 赤地疋田宝尽熨斗目御殿衣 赤地疋田鹿子振袖 亀甲文様匹田紋小袖 緋梅模様疋田御殿衣
詳細 黒地地紙松竹梅文様振袖 紋扇屋染打掛 (紺)襦地松竹梅総鹿ノ子襦袢   紅色匹田後熨斗文様振袖 紅色纐纈模様絞り振袖 紅地亀甲中に鶴の丸文様、小袖     亀甲文様匹田紋小袖  
素材 撚金糸の金質最高質 綸子地紋、紗綾に菊、蘭の丸、朋裏(丈14.2,丈10.5) 紗織形に梅枝、案子         綸子地 綸子地、地紋不明
地色:染料顔料 黒(黒墨?)。松の葉の深緑(青緑系)と中萌黄(黄系)実に美しい、ムラナシ、鮮やか、双糸、

墨顔料
紺  紅絽、緋ちりめん     胴裏、化学染、緋色、紅。縁、赤色縮緬     紅地     紫色  濃紅色、 
織技法:染技法:その他 朱子地紋 

地紙の中の松と竹の金糸織のなかになく入り綿をする。また梅の枝の茶の中にも(まつい織)。地紙縁に金糸で括りをするものとそうでないものとがある。そうでないものは、しぼりのくくり直しをしている。
T絹引揃5/0.65mm N白絹引揃24/cm
18粒/11cm
元は振袖だったものを解いて襦袢を直したと思われる。両袖は元片方の振袖部分で、全体から見れは片袖分は伴っていない。多少の減少はみられるが、全体に記事はよく得在されており元の形が想像出来得る。松竹梅の形が曖昧で、表現に崩れが見られ、江戸後期の婚礼用絞り引き摺り振袖と考えられる。藍染は、場所が小さくムラなどが見られるが、色調は美しい
粒の細かいきっかりとした絞り出した匹田絞りで精巧な絞前である上の仕業である。全体に退色もみられる損傷もなく保存状態もよい。江戸後期の作と思われるが残念なことに仕立て直しが行われている。絹衽は元のものを用いている。裾縁が変色をしたために裾の紅絽を袖付き部のみをつけなおしたものと考えられる。美しい紅色が残る。仕立て直しをして婚礼に用いたのであろう。   紗織形に梅枝、案子、生地が織で均質である。平坦、滑らか過ぎ。

染色が美しい緋色で紅花染でないようだ。但し、非常に色調は良くできている。

絞り梅が立ちすぎていて使用感がない。振袖を直したと思われる。詳細にみると鉛白(硫化鉛白)ではなく墨色である。非常に直し部分が多すぎる。墨の下は赤色
  

袖は切れている。アウンの飛び鶴を線選びに現れず。表現が卓越、鶴に躍動感がある。
  

変形紅長綿小袖
  

江戸後期
    綿入 

絞り目糸が残る(麻糸)、仕立て直し
総疋田梅模様絞り袷せ着物(綿入れせず) 

汚れている。多分畳んでこの面を上にして長期間買いで保管したものか。仕立て直し、疋田絞め。麻糸。江戸後期の振袖(婚礼)を改変。
文様 匹田鹿子(本座匹田)粒が美しく揃うが列に?がある。5cmに11個。緋または藍。角が立って美しい。絞り加工時のもので後が描いたもの。???美しく揃っている。地紙の松、竹、梅の表現は、丸山に近い。 松竹梅総匹田紋 絹子菊唐草文様地紋朱子(3∓1)     鶴に躍動感がある。 紗菱型に葡萄様綸子 宝つくし 七宝、鍵、宝珠、巻子、巾着、打出小鎚、笠、分銅、方勝、丁子、方勝、      
形状 地、経朱子、緯朱子地紋。入子菱に五七桐地紋。地紋丈13.0、地紋幅4.8。T経甘Z110/cm。N緯3140/cm       絞りが整然と並んでいて美しい。直しも少なく。ところどころのセリ落としは、仕立てで直している。現状、粘色化。 仕立て返しsが見られる。縫い目の内はすべて濃さが残る。仕立て直しとしておかしい。仕立て直しの後は、いまが長期間あったのではないか。        
特記事項地紋、記事にきしみがある。光沢がない。(白地の光沢が消えている。絞り際に施した墨による直しに用いた墨顔料ち質がよく似ている。絞りの塚に直しをかけてあり、色目は異なるが質感がよく似ている。 ほぼ同様の図で紅j地の振袖が文化女子大にある。裏地は温紅色(薄手仕絹。         裾の中は、表地、裏地ともに色が美しく、残る。(生か)      
調査所見 裏地、温紅色(薄手紅絹)紅朱(本紅花)総紅絹裏仕様。多分仕立て直しをしたときに、背裏につく紐も江戸期にはあまり見られない。後糸、紫の双葉(近代の糸ではない)。仕立て直しではないか。菱様の色紙の色が極めて美しい。所謂藍染めの色ではない。梅に使ってある葱色(淡青色)美しいの色ではない(赤身がない)。左袖前下方のみの地紙。綿入れの仕立てだが、中の綿入れが厚く近代製の綿(綿綿か?)間引きをしたものではない         粒の整った細かい一目絞りで見事。絞りの失敗もない。