京都工芸繊維大学美術工芸資料館

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Kyoto Institute of Technology

展覧会アーカイブ|Exhibition Archives

2008.9.16 - 2008.10.26

書物を巡る密かなよろこび−エクスリブリスの世界展

「エクスリブリス」とは直訳すると「蔵書票」とでもいいましょうか。
蔵書票は、15世紀半ば、書物が貴重な財産であった時代に、所有者を示す印(しるし)としてヨーロッパで使われはじめました。
東洋の蔵書印とその機能は同じですが、蔵書票はたんに所有者の名前を記すだけではなく、さまざまな趣向がこらされています。
その高い芸術性から、現在では、本来の役割を離れてコレクションの対象となり、世界中の愛好家に「紙の宝石」と呼ばれているほどです。
EX-LIBRISという言葉は、ラテン語で「誰それの蔵書から」という意味であり、今では蔵書票をあらわす世界共通語となっています。
今回の展覧会では、美術工芸資料館が所蔵する19世紀末から20世紀初頭にかけてのヨーロッパを中心とした
およそ1万点あまりの蔵書票コレクションの一部を、 蔵書票をつくらせた人の職業や趣味、人となり、住んでいるところをあらわす「票主の世界」と、 蔵書票をつくった作者の技術や様式、時代背景を読み取る「作者の世界」という二つの観点から分類して、ご覧にいれます。
票主と作家の合作である蔵書票の世界を、それぞれの人物像を思い描きながらお楽しみください。

○会期
2008年9月16日(火)から2008年10月26日(日)まで