京都工芸繊維大学美術工芸資料館

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展覧会アーカイブ|Exhibition Archives

2006.6.20 - 2006.8.26

館蔵品による「日本のポスター 1900 - 1945」展

ポスターは時代を映し込んだ鏡であり、その時の大衆が求めた欲望と憧れを映し出した鏡でもある。
ポスターの歴史は消費社会の文化史といってもよろしいでしょう。
ポスターが指し示すのは商品であり、商品を取り扱う商店であり、商品を生産する会社であります。
広く食品、化粧品、酒類、煙草、文房具、数え上げてゆけぼきりがありません。
勿論、知識の源である書物や雑誌に関してもそうです。旅や博覧会という商品もあります。
或る意味で、ポスターが消費社会を招いていった面もあります。
社会が行き詰まり、経済状態が逼塞すると、節約というスローガンが商品化されます。
勤勉や努力、精神の構えですら宣伝されなければ成らない商品になってしまうのです。
我々の先達は過去にこのような社会を経験してきました。
この度、手許にある関連資料をも併せ、館蔵ポスターにより20世紀前半のポスターを一挙展示して、
日本の過去の一断面を思い起こす緑にしたいと願っています。
貴重な資料をご提供下さいました方々に厚く御礼申し上げます。

○会期
2006年6月20日(火)から2006年8月26日(土)まで

◎関連企画1

京都工芸繊維大学と京都国立近代美術館による共同シンポジウム
「富本意吉」と「日本のポスター1900〜1945」
1930年代日本の基層文化−試みとしての<伝統>
2006年8月19日(土)  10:00 - 17:00
@京都国立近代美術館1階講演室
○参加費  無料
○定員  100名
○申込  不要(9:30より会場受付にて整理券を発行いたします。)
○スケジュール
10:00 - 11:10  挨拶 岩城見−(京都国立近代美術館長) 竹内次男(京都工芸繊維大学教授・同大学美術工芸資料館 館長)
10:10 - 10:30  開催趣旨及び「〈新日本美〉の浮上」 樋田豊次郎(京都工芸繊維大学助教授)
10:30 - 11:00  「三木清の〈伝統論〉再論(1935〜1940年)」 岩城見一
11:00 - 11:15  休憩
11:15 - 11:45  「日本のポスター(1900〜1945年)」 竹内次男
11:45 - 12:15  「富木憲吉の〈九谷〉回帰(1936年)」 松原龍一(京都国立近代美術館主任研究員)
12:15 - 13:15  休憩
13:15 - 13:45  「六角紫水の楽浪研究に基づく創作活動(1910〜1930年)」 樋田豊次郎
13:45 - 14:15  「絵画の家郷(1930〜1940年)」 田中淳(東京文化財研究所美術部室長)
14:15 - 14:30  休憩
14:30 - 15:00  「〈和風建築〉の再発見(1930〜1940年)」(仮題) 石田潤一郎(京都工芸繊維大学大学院教授)
15:00 - 16:00  共同討議(全員)
○問い合わせ先
京都工芸繊維大学美術工芸資料館
tel  075-724-7924
fax  075-724-7920
京都国立近代美術館 庶務課
tel  075-761-4111
fax  075-771-5792
○共催
日本基層文化研究会

◎関連企画2

ギャラリートーク
モダニズム建築と京都をめぐって
2006年7月29日(土)  14:00〜
@京都工芸繊維大学美術工芸資料館
○解説
竹内次男(京都工芸繊維大学教授・同大学美術工芸資料館 館長)