京都工芸繊維大学美術工芸資料館

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展覧会アーカイブ|Exhibition Archives

2003.10.11 - 2004.1.16

1902年の好奇心展
1902年の好奇心展

京都工芸繊維大学のアート&デザイン・フォーラム(美術工芸資料館)には、 この大学の前身である京都高等工芸学校が収集した絵画、ポスター、工芸品、デザイン製品、機械模型、民俗品、動植物標本など約4,000点が収蔵されています。
それらは1902年から1944年までの間に購入・受贈されたものですが、 このたび、そのなかから外国で制作され、 しかも、文化的、芸術的価値の高いものを選りすぐり、約280点を公開いたします。
京都高等工芸学校の収集品には、大きくいって二つの性格がそなわっています。
ひとつは、その収集品が19世紀後半に世界の大都市で開催された万国博覧会の知的体系である、 産業、芸術、工学、動植物学、民俗学といった分類構成にもとづいて選ばれているということです。
もうひとつは、その収集品こは、西洋化していく建築、インテリア、家具、装飾品の需要に応じるためのデザイン・ソースという役割が与えられていたということです。
そもそもこの学校の設立目的は、 近代日本に登場したセレブリティ(著名人、新興資産家)の独自な芸術愛好趣味を満足させる「技手」の養成にあったのです。
ですから、京都高等工芸学校の収集品は、一万で、明治的な欧化政策を担いつつ、 他方で、大正以降に興隆する日本人の自発的な芸術愛好趣味の形成に一投貿っていたということができるでしょう。
今日どこの家庭にもある、西洋的な客間の原風景はここにあったのです。
今回展示される収集品の原産国は、 朝鮮、中国、台湾、満州、インド、イギリス、フランス、ドイツ、オーストリアなどと多岐にわたっています。
しかし、この展覧会では、この学校が設立された1902年当時のく知的好奇心)を掘り起こすために、 収集品をつぎのように分類しました。
[I]家具及室内装飾具
[II]美術工業品
[III]各種絵画
[W]機械模型
[V]民俗品
[Y]動植物標本
[Z]教師作品
の7部門です。

○会期
2003年10月11日(土)から2004年1月16日(金)まで