AN.1136 更紗集
調査:萩原 理一
 素材:綿、キャラコ
 キャラコ:インド産の平織りの綿布のこと。
  日本で「キャラコ」と呼ぶ場合はインドとは逆に薄手で織り目が細かい糊付けした純白の布地を指し、主に足袋やステテコの材料となる。

番号
調査年月日
形態の概要
加工技術
特記事項
調査所見
本/cm
色(数字は型順)
形状mm
柄送りmm
その他
タテ
ヌキ
タテ
ヌキ
タテ
ヌキ
01
2009.3.31
28
27
26
25
地:クリーム地染。ククリ:茶3。花:中茶4、淡茶1。 葉:濃緑5、淡緑2。5色
687
630
20.6
41.3
26.0
26.2
カレンダー仕上げ。表メタル。 地のクリームはパディングによる地染。型順の組み方から日本製ではないと思われる。外国の真似をした、或はそう指導された。
02
2009.3.31
28
27
21
22
茶1,2、 2色
705
628
311
62x5
61
バックサイジング。 裏:メタル。表:ペーパー。カレンダー仕上げ。 ドクター切れが悪く、カブリがある。柄の傾向もひどい。柄のピッチと地紋のピッチが合わない。花と茎と防染剤によるククリ、白い目をプリントし前面地紋をオーバープリントしたか?。 地紋。バンコ使用
03
2009.3.31
29
30
32
32
地:茶5  上物:緑2、黄4、鼠茶3、赤1、5色
702
622
39.0
39.1
9.2
9.15
糊着カレンダー仕上げ。
ドクター切れが悪く、茶のカブリがある。
04
2009.3.31
33
32
31
31
地:クリーム(バッチィング)   濃茶1、淡茶2、緑3
698
630
94
37
カレンダー仕上げ。
05
2009.4.21
29
30
22
22
縞:濃茶   葉:濃茶
700
625
91.0
89.0
90.2
糊。カレンダー仕上げ。 生地の傾行。1136−6の地色が全面に型うつりしている。
06
2009.4.21
33
32
31
31
地:茶。上物:赤茶、赤、ピンク、黄。5色
702
630
25.2
25.0
48.0
50.2
仕上 糊付け。カレンダー。 地の茶が他の布をひどく汚染している。地色裏通り不均一で表面ムラ多い。地型の型ズレあり。
07
2009.4.21
34
32
28
29
地:鼠茶。 扇:緑、赤、黄、淡赤、鼠。6色。クリーム地染
695
633
36.85
28.7
1136−6の地色が鼠の部分に型移りして赤く汚れている。型順は黄が先行し、緑が続く。淡赤が先行し、赤が続く。型順の組み方はヨーロッパ風。糊付、カレンダー仕上。
08
2009.4.21
27
27
21
21
地:濃茶   上物:濃茶
696
630
60.0
60.0
67.6
67.5
1136−6の地色が型移りしている。 ミルとペンタ併用。 裏糊カレンダー仕上。
生地の傾行がある。
09
2009.4.21
34
32
30
29
黄1、茶2、緑3   数字は型順、   クリーム地染
695
630
123.5
80.5
弱い色から順にプリントするヨーロッパスタイル。裏から見て、茶の通りに濃淡があるのは何故か、若し別型とすれば理由は何か。
10
2009.4.28
31
33
31
32
緑、濃茶、黄茶、淡黄茶、淡茶、   クリーム地染
700
630
24.1
31.7
斜行、巾方向に約7cm。裏糊カレンダー仕上。
11
2009.4.28
30
29
30
31
紺、茶、黄茶、淡茶、
クリーム地染
700
630
21
32.5
紺の右側(マーク側)に綾目のようなものが見える。液切れか又は天場アタリ(糊の付着量を加減する為砥石のかけ過ぎ)があることから、当時のローレットの間隔が分る。裏糊カレンダー仕上。
12
2009.4.28
32
33
31
31
茶、赤、黄、緑、別茶
697
633
180
97.5
ムラの出ている茶はクローム染料。 別茶を別型にしている理由が解からない。 全体に型が深すぎ糊の付着量が多いので処理に困ったように思える。特に茶のムラは色糊の粘度の低過ぎが原因だが、粘度を上げるとツブレが出るのだろう。設計の誤り。
13
2009.4.28
32
32
30
29
紺、緑、赤茶、黄茶、淡茶
695
630
183.8
196.2
淡茶の縦線を先行させ紺の地型を後からプリントしているので型際が少しくずれ気味、しかし全体には美しくまとめている。紺の地型も美しい。裏糊仕上。
14
2009.4.28
33
31
33
30
茶、赤茶、黄茶、利休、別淡茶、
700
630
169.2
162
地の茶はクローム染料か。添加薬品の為、糊の流動性が損なわれムラの原因になっていると思われる。
15
2009.5.12
33
32
28
29
黒   赤地染
695
635
73
78
白場に赤の汚染の原因が不明。他の汚染の例に従うとクローム染料の柄移りと思うが、1136-14の柄が移ったとは思えない。斜行ひどい。
16
2009.5.12
33
33
29
28
地:鼠,葉:濃緑、淡緑、淡黄、赤茶
690
630
406
403
雀の赤茶はクローム染料で白場へ色移りしている。 糊付け両面カレンダー仕上。
17
2009.5.12
31
31
28
29
地:茶, 葉A:濃茶、淡茶   葉B:鼠、クリーム
697
630
380
333
鼠の半エッチとボカシは見事に決まっている。 淡茶のムラは粘度不足と思うが何か理由があって粘度を落したと思う。地型のプリントは美しい。
18
2009.5.12
31
31
30
30
地:金茶   上物:赤茶、緑、淡緑、淡茶、黄、極淡茶
700
630
367
ステップ送り、ピッチ無し
緑と淡茶は半エッチを用いてハーフトーンを出している。緑の粘度を落とし過ぎているハーフトーンが強く出過ぎているのは何故か。
19
2009.5.12
32
32
29
29
地:緑  扇:濃茶、橙、利休
700
630
182
192.5
濃茶はクローム染料。地緑いらつき多。糊付けカレンダー仕上。
20
2009.5.19
31
30
31
30
黒:アニリンブラック   白:防染  赤:バッディング?染料不明
700
633
93
150
赤地染は防染か抜染か判じ難いが、白黒赤の三者の関係を考え合わせても防染のような気がする。 糊付け型仕上げ両面カレンダー
21
2009.5.19
33
33
30
29
地:黄茶、利休   鹿の子:赤茶、利休   ハート:緑、淡茶   クリーム地染
698
630
358
368.0   368.5
地のムラが非常に汚い。液の粘度、無地ロールのふみ方等、何か工夫がありそうに思うが、地の黄茶は型うつりの点からクローム染料と思われるが此のムラはクロームの発色ムラとも考えられる。1136-12も同類のムラか。
22
2009.5.19
32
32
29
29
地:紺   花:利休、赤茶、黄茶、  クリーム地染
697
633
36.5
24.5
型順は地型に利休が先行する為型際が汚い。
23
2009.5.19
32
32
29
30
地:赤茶   花:茶、淡茶、青、黄   葉:緑
695
633
356
391.5
染料はクローム染料使いと考えられる。蝶のヒゲの黄色は例外的に地型を先行させている。 今まで見て来た中で斜行が少ないチェックを意識して横糸を調整したのか。
24
2009.5.26
33
32
31
30
地:利休   葉茎:赤茶、黄茶   花:濃利休、鼠茶
695
630
384.0
385.0
398.0〜(400.0)
型順普通、型合わせ鼠茶はやや狂いがあるが染料か顔料は不明なるも、渋い色使いは和風で柄色とも和風。ソフトカレンダー仕上。
25
2009.5.26
32
33
28
28
地:赤  黒   白(防染と考える)   
690
630
396.5
346
白場の汚染具合によりASプリントか。 毛焼きした裏面に捺染している。 「近世染色法」p615、3行目、Bナフトールとアミドナフトールを捺染し、パラニトロアニリンパッドにより赤黒を出す方法。赤をくすませるためBナフトールを調色する必要あり。
26
2009.6.2
33
33
32
31
黒地:黒、茶、赤、黄
697
630
64.5
36.2
型順 黄、赤、茶、地黒   黄と地黒との重なりが不鮮明の為、此の柄を見にくくしている。 糊付き、カレンダー仕上
27
2009.6.2
33
33
30
31
黄 無相に捺染   地:茶   赤、別茶、緑、 5色
699
633
16.5
17.0
31.0
31.0
黄の型を型合わせ無しで入れて居る理由が理解出来ない。何か特別な効果を期待したが失敗したのか?地:茶はクローム染料と思う。
28
2009.6.9
32
31
27
26
地:茶  格子:鼠、赤茶、黄   龍:黄茶
698
633
367
385
黄の中に赤茶の汚れがあるがこれは、赤茶の型が黄型に先行する為汚れたものと思われる。柄が波型〜〜〜に横方向にキズがあるのはアンタニクロスの継ぎ目のミシンの縫目が現われたのか?。横線の糊切れが悪く線の輪郭が不鮮明である。捺染技術が悪い。
29
2009.6.9
32
34
29
29
地:利休  花:赤、ピンク、赤茶   葉:緑、淡緑
696
630
392.5
368
何等の理由で無地ロールが用いられなかったのか地色のイラツキがひどく商品価値無し。赤の半エッチはロール彫刻の未熟さを表す類似柄はヨーロッパ製品に沢山あるがまだまだの感あり、タテ糸の本数が多い為か風合がパサパサしている(ペーパーライク)。
30
2009.6.9
33
33
30
30
 地:鼠  蝶:赤茶、利休鼠、黄   渦:濃鼠、淡鼠
698
630
92
97.5
渦の下の淡鼠は地型に後続し地型の無地ロールの代りを務めているが、ムラは消えてない。 硬仕上げ。ソフトカレンダー。
31
2009.6.16
34
33
28
29
地:赤紫  鳥:濃緑、黄緑、茶、黄茶、淡緑
700
630
360
402
淡色の場所の汚れは1136-32の地型によるものである。地型にも型うつりがあるようでムラはその為であろう。
32
2009.6.16
31
30
31
30
地:赤(アリザリン)  葉:緑、利休鼠  花:茶、鼠、クリーム
694
628
127
257.7
オイルスポットのような地のムラ、色移りは1136-31、33におよんでいる。 型糊。カレンダー仕上。
33
2009.6.16
33
32
33
31
30
地:茶   茶:赤茶、緑、黄、利休鼠
690
627
353
373.0  可なり傾斜している
地の葉に1136-32の影響かどうか不明だが、オイルスポットの様なムラがある。此のムラは1136-32の型移りの様であるが此柄の地の茶もまたハンガーの紙に汚染しているので地の茶自身のオイルスポットの可能性がある。
糊仕上。
34
2009.6.16
33
32
28
28
地:茶  蔦:黒、青、赤、淡茶   亀甲:利休
700
632
373
193
 赤の滲みは面白いが予定外の事かも知れない。 塩基かも知れない。 地の茶は此のシリーズでは均一にプリントしている方であるが良好とは言えない。
35
2009.6.23
32
31
31
32
地:淡茶   亀甲:利休、赤茶、茶、黄茶
695
636
374
340
地利休ムラあり。大柄の亀甲文デザインは極めて日本的、油単か布団柄か。
36
2009.6.23
31
31
28
28
地:柿色、  黒、   白(防染)?
700
635
395
353
白は防染か。地は比較的ムラなく美しい仕上がりであるが、1136-37の地色が柄移りして地がムラの様に見える。 1136-37の地色(紫)を吸着する理由がありそう。地色の柿はシゴキか。
37
2009.6.23
32
32
29
28
地:紫   葉:茶、鼠、黄茶
700
630
360.5
399.5
 地色の紫はクローム染料と思う。但し1136-36は移染して1136-38は全く移染しないのは何故か。地はムラなくきれいに上がっている。
38
2009.6.23
32
33
31
32
地:利休   花:赤茶、茶、金茶、淡茶
695
630
396
382.5
地利休のムラ、糊の流動性と粘度の研究が不十分。型順や無地ロールの使用法等未だ4の感。 型仕上げカレンダ−。
39
2009.6.23
33
33
30
30
地:茶鼠   ハート柄:赤茶、茶、淡茶、緑、淡緑
697
633
353
367
赤茶、茶、クローム染料か台紙に型移りあり、赤茶は茶の形移りが濃厚。ドクターのゴミ上リが中央上部にある。カレンダ—カタ仕上げ。
40
2009.6.23
32
32
28
28
地:ナス紺  蝶:茶、緑、鼠、金茶 クリーム地染
695
637
391.5
385.5
地のナス紺にムラなく美しい仕上がり。1136-36の茶の色移りがある。
41
2009.6.30
32
32
28
27
地:柿茶   黒、白
695
635
120
右169
左162.5
傾行が非常に大きい 36の地色と同じ1136-42の茶を吸着している。
42
2009.6.30
32
32
31
30
地:鼠   花:茶、淡茶、黄   葉:緑、淡緑
698
630
376.0
376.5
378
382.0
地鼠のムラがひどい。
43
2009.6.30
33
30
30
31
地:エンジ   花:赤、中赤   ピンク地染
700
628
457
全巾ステップ送り
色数が少ないので地のムラはない。 横糸の傾行あり。
44
2009.6.30
31
32
30
29
地:紺   柄:濃茶、淡茶、緑
705
630
183.0
183.2
193.5
糸数が少ない為か紺地のムラが少ない(無地ロールが使用出来た)横糸の傾行が少ないが綿カスのウマリが随所にある(白点)   カレンダー型仕上げ。
45
2009.6.30
31
32
30
31
地:紺 花:エンジ、淡赤茶 蝶:紫、淡茶、 5色  黄地染(パッディング)
698
630
384.5
380
地色パッディングをした時紫色が滲み出した。裏糊カレンダー仕上げ。
46
2009.7.14
32
32
29
30
地:緑   柄:中緑、淡緑、濃茶、淡茶、黄茶
690
630
228.0
228.5
171.5
点ボカシ(オンブル)のテスト柄とも云うべきか。横方の柄の歪みが非常に大きい。先工程でロープ状で処理した為と思われる。
47
2009.7.14
31
32
30
29
地:茶   菱:赤茶、淡茶   花:濃緑、緑、黄茶
700
630
358.0
357.0
357
地茶のギザギザ(水平方向)は何の為か。つぶし防止か。1136-46と比べ横方向の柄の歪みが少ない。 裏糊型仕上げ。
48
2009.7.14
33
32
30
29
地:紺   花:赤、ピンク、黄茶   葉:緑、淡緑、(茶鼠)、6色とす
700
630
381.5
380
49
2009.7.14
31
32
28
28
地:茶   地柄:緑、黄   蝶:赤茶、淡茶 5色
698
630
373.0
373.5
397
フシ糸を見落として居たり、ネップのとれた後などがあり地型のプリントには未だ問題がある。 染料はクローム染料(地茶)と思う。
50
2009.7.14
33
32
27
28
地:鼠茶   花:赤、濃緑、緑、淡緑、淡茶
703
630
403.5
387
タタキボカシ(点描)を利用している。地は裏通りしているのに表面にローレット跡が出ている。(天場アタリか)ネップ跡が各所にある。 天場アタリ。ローラーに砥石をかけた時ローレットの最上部を砥ぎ落してしまう事故。